ハルクウーベンの何処かにある冒険者が集まる宿。
ドワーフの店主「ビット・ブルガー」が営むこの宿は、麦酒を始め蜂蜜酒や葡萄酒などの酒精のみならず、砂漠地方原産の珈琲などの珍しい食材や飲料を扱うことで定評が有る。
店主がドワーフだけに同族の常連が多かったが、最近は他種族の利用者もふえてきた。
どうやらこの宿を拠点とする若い女性冒険者一党が目当てらしい。
店舗としては比較的大きく、一階が酒場。二階が宿泊スペースとなる。
この宿に逗留する冒険者は多く、山海の珍味や銘酒を目あてに貴族もお忍びで来店するとか。
地元に愛される名店、とは近隣住民の弁。
そんな声には、店主ビットは「そんな大層なモンじゃねえ。やりたい事をやってたら勝手に人が集まっただけさ」と恥ずかしそうに語る。
「ビット・ブルガー」
「天馬の流星亭」の主で元冒険者。ドワーフの例に漏れず大酒のみだが、味にも煩い凝り性。それが高じて自ら醸造、提供するようになった。
冒険者時代の見聞を生かし、各国の料理や酒を出すことで評判。最近では砂漠地方の飲み物である珈琲を仕入れたところ、近隣のドワーフの間で予想外の流行を見せた。
エルガドとは幼い頃からの友人。
「ジャスミン」
天馬の流星亭の住み込み給仕。
元は孤児だったが、頭の回転が早く目端が利く為、当時「天馬の流星亭」を立ち上げたばかりのビットによって住み込み店員として迎えられた。
この事から、ビットのことを「オヤジ」と呼び慕っており、ビット自身も口には出さないが大切に思っている模様。
いつか、ジャスミンに店を譲る日も来るかもしれない。
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